高尿酸血症・痛風について
高尿酸血症が痛風を引き起こす
痛風とは、文字通り「風が吹いただけで痛む」ほど痛いことから名づけられた病気です。
健康診断で尿酸値が高いと言われたことがありませんか?
尿酸とは血液中の老廃物の一つで、尿酸値が7.0mg/dLを超えると、高尿酸血症と診断されます。増えた尿酸の結晶が関節に蓄積して起きるのが、痛風性関節炎(痛風発作)です。
多くは足の親指の付け根が腫れ、激しい痛みと熱感を伴いますが、足首やひざなどに起きることもあります。痛風発作を起こさなければ症状がないことが多いため放置されがちですが、成人男性の5人に1人は痛風予備軍であると言われています。
こんな人は要注意
- 成人男性である
- 肥満
- アルコールの摂取量が多い
- ストレスが多い
- 食事が偏っている
尿酸はプリン体の多い食品やアルコールを多くとると上昇しやすいと言われています。過食、過剰飲酒はもちろんですが、食生活が偏っていても高くなる場合があります。
プリン体の多い食品の例
レバー、魚の干し物、白子、納豆、大正エビなど
高尿酸血症の合併症
高尿酸血症の合併症は痛風だけではありません。 高血圧、糖尿病、脂質異常症といったほかの生活習慣病とも関係が深いことが分かっています。これらの生活習慣病の行き着く所は動脈硬化です。高尿酸血症は脳卒中、心血管病のリスクであると言われています。また、高尿酸血症を放置すると、腎機能障害、尿路結石を高頻度で引き起こします。
高尿酸血症の治療
痛風発作の再発を防ぐためには、尿酸値を6.0mg/dL以下にコントロールすることを目指しましょう。また、高血圧、糖尿病、脂質異常症を合併している場合には、合わせて治療を行うことが重要です。
ほかの生活習慣病と同様に高尿酸血症においても生活習慣の改善が必要です。具体的には肥満の解消、節酒(ビールなら500ml以内、週に2日以上は禁酒)、十分な水分の摂取、プリン体の節酒制限を行っていきましょう。